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Channel: ヤリイカ ちと批評
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それはマンネリではなくて情熱だ

 覚めたくないほど叶った夢の「好き」が「別れ」に手が届く  好きになって言葉を交わして、体を合わせて、心を通わせた、  気になる。  そしてまだやっていないことは何かと見回せば、  傷つけあいと別れとが、少し手を伸ばせば届きそうな  部屋の隅に落ちていた。 魚喃キリコの「drip words」を読んでいてそんなことをおもう。 単行本『Water』で彼女の初期作品を読んだ。...

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2008年正月深夜を!! 疫病のように征くおれ!!

 ごめんとつぶやく唇ごしに聴いたあの日の波の音  鈴木翁二の名をはじめて知ったのはたしか谷山浩子の本の解説で、書き手は吾妻ひでおであった。  だがそれをはじめて読んだのは、実に十数年を隔てた喫茶店でのことである。  何ごともあせってはいけない。人間関係もかくありたいと思う。...

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体から心への長いドウテイ

 君のルールじゃアウトになって恋のジャッジは一度きり  人類が純潔、貞操という概念を手にしたのがいつのことなのか、わたしは知らない。ただ一つ思うのは、それは紛れもなく禁断の知恵の実であったということだけである。...

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金の谷のハギョン

 いっそ濡れよう冷たい雨へ作り笑いを投げ捨てる   #都々逸と以下の文の内容は一切関係がありません。   『らぶきょん』を読んで、『なんて素敵にジャパネスク』を連想する方は多いだろう(吉野君にユルみたいな自己憐憫はなかったけどね)。  だが近ごろ出た16巻では、それとは別のデジャヴを感じてしまった。...

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お人好したちの楽園

 誤解が理解にならないまんま今日も地球は空回る  『ユリア100式』を読んでいて不快な気分になることがまったくないのは、登場人物のすべてが善意で行動しているからであろう。  ユリアらをかくまう瞬介、良夫、一平や、いつも瞬介の役に立ちたいとねがっているユリアはもちろん、「良夫くんはいい人だ………」とつぶやくジュリアもクールな外見に似合わず相当な「いい人」である。...

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良夫ちゃんが幸せなら……

 見せられないものだんだん増えてそろそろ巣立ちの子供部屋  今のところ『ユリア100式』で最も安定したギャグを見せてくれるのが、ジュリアと良夫、良夫ママのエピソードであろう。もともとこの作品は、様式美と言えるまでにパターン化されたギャグが魅力であったが、その伝統をよく守っているのがジュリア篇というわけである。  良夫くんはいつも、ママの入ってくる間の悪さに苦しめられている。...

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身長120cm以下のお子様は、、、

 それは逃げだとわかった顔でそれでも飲みたい酒がある  『Hanako』の連載マンガ全般に言えることだが(と言っても他には『るきさん』と『ハナコ月記』しか読んでいないが)、「あるあるネタ」と「こうだったらいいな」ネタが絶妙にブレンドされているのが『ハルチン』だと思う。...

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谷川史子との再会

 思い出並木の路ほど青い春が今でも終わらない  昨年末あたり、行きつけの本屋で谷川史子が山積みになっていた。...

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純な無頼と汚れた叙情

 泥水すすった無頼の果てに星はまたたいてる夜空  西原マンガの映画は、実は一本も見たことがない。  今度の「女の子ものがたり」がどうなっているのか、もちろん未見なので何とも言えないが、あの「残酷な人間愛」とでも言うべき世界を原作どおりに再現するのはむずかしいとおもう。 「みさちゃんは やっぱりしあわせに なれなかった」 と 「私は みさちゃんと きいちゃんが 好きだ。  ともだちだ。」...

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「朝日のあたる家」について訂正

 先日読み返して確信したのですが、「朝日のあたる家」最終話で妊娠していたのは、ねえちゃんではなく、かあちゃんでしたね。  よく見ると髪形がねえちゃんではなくてかあちゃんだし、こういち君の少年時代でシャブバーの年齢が80歳だから、その息子が18の時点であれば、どうしたってこういちの生まれる前の話ですよね。  お恥ずかしい。そしてすみませんでした。>西原先生&みなさま...

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それはマンネリではなくて情熱だ

 覚めたくないほど叶った夢の「好き」が「別れ」に手が届く  好きになって言葉を交わして、体を合わせて、心を通わせた、  気になる。  そしてまだやっていないことは何かと見回せば、  傷つけあいと別れとが、少し手を伸ばせば届きそうな  部屋の隅に落ちていた。 魚喃キリコの「drip words」を読んでいてそんなことをおもう。 単行本『Water』で彼女の初期作品を読んだ。...

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2008年正月深夜を!! 疫病のように征くおれ!!

 ごめんとつぶやく唇ごしに聴いたあの日の波の音  鈴木翁二の名をはじめて知ったのはたしか谷山浩子の本の解説で、書き手は吾妻ひでおであった。  だがそれをはじめて読んだのは、実に十数年を隔てた喫茶店でのことである。  何ごともあせってはいけない。人間関係もかくありたいと思う。...

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体から心への長いドウテイ

 君のルールじゃアウトになって恋のジャッジは一度きり  人類が純潔、貞操という概念を手にしたのがいつのことなのか、わたしは知らない。ただ一つ思うのは、それは紛れもなく禁断の知恵の実であったということだけである。...

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金の谷のハギョン

 いっそ濡れよう冷たい雨へ作り笑いを投げ捨てる   #都々逸と以下の文の内容は一切関係がありません。   『らぶきょん』を読んで、『なんて素敵にジャパネスク』を連想する方は多いだろう(吉野君にユルみたいな自己憐憫はなかったけどね)。  だが近ごろ出た16巻では、それとは別のデジャヴを感じてしまった。...

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お人好したちの楽園

 誤解が理解にならないまんま今日も地球は空回る  『ユリア100式』を読んでいて不快な気分になることがまったくないのは、登場人物のすべてが善意で行動しているからであろう。  ユリアらをかくまう瞬介、良夫、一平や、いつも瞬介の役に立ちたいとねがっているユリアはもちろん、「良夫くんはいい人だ………」とつぶやくジュリアもクールな外見に似合わず相当な「いい人」である。...

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良夫ちゃんが幸せなら……

 見せられないものだんだん増えてそろそろ巣立ちの子供部屋  今のところ『ユリア100式』で最も安定したギャグを見せてくれるのが、ジュリアと良夫、良夫ママのエピソードであろう。もともとこの作品は、様式美と言えるまでにパターン化されたギャグが魅力であったが、その伝統をよく守っているのがジュリア篇というわけである。  良夫くんはいつも、ママの入ってくる間の悪さに苦しめられている。...

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身長120cm以下のお子様は、、、

 それは逃げだとわかった顔でそれでも飲みたい酒がある  『Hanako』の連載マンガ全般に言えることだが(と言っても他には『るきさん』と『ハナコ月記』しか読んでいないが)、「あるあるネタ」と「こうだったらいいな」ネタが絶妙にブレンドされているのが『ハルチン』だと思う。...

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谷川史子との再会

 思い出並木の路ほど青い春が今でも終わらない  昨年末あたり、行きつけの本屋で谷川史子が山積みになっていた。...

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純な無頼と汚れた叙情

 泥水すすった無頼の果てに星はまたたいてる夜空  西原マンガの映画は、実は一本も見たことがない。  今度の「女の子ものがたり」がどうなっているのか、もちろん未見なので何とも言えないが、あの「残酷な人間愛」とでも言うべき世界を原作どおりに再現するのはむずかしいとおもう。 「みさちゃんは やっぱりしあわせに なれなかった」 と 「私は みさちゃんと きいちゃんが 好きだ。  ともだちだ。」...

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「朝日のあたる家」について訂正

 先日読み返して確信したのですが、「朝日のあたる家」最終話で妊娠していたのは、ねえちゃんではなく、かあちゃんでしたね。  よく見ると髪形がねえちゃんではなくてかあちゃんだし、こういち君の少年時代でシャブバーの年齢が80歳だから、その息子が18の時点であれば、どうしたってこういちの生まれる前の話ですよね。  お恥ずかしい。そしてすみませんでした。>西原先生&みなさま...

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